生魚の切り身なのに刺身。その理由。
生魚を切り身にして盛り付ける、
和食ブームに乗って外国人にも人気の刺身ですが、
「切身」ならまだしも、なぜ「刺身」なのでしょう。
刺身といえば日本料理のように思われがちですが、
加藤秀俊氏の『一年諸事雑記帳』によると、
生魚を食べる文化は日本に限らず他国にもあるとのことです。
同書によると、昔は「刺身」と書かずに、「魚軒」または「指身」と書いたようです。
文安5年(1448年)の文献には、タイの刺身はすでにごちそうであったことが見られるそうです。
当時はまだ醤油がなかったので(醤油が一般にひろがったのは江戸中期以降。)、
梅干しや辛子酢が用いられていたようで、
なぜ「刺身」かというと、調理された魚肉だけでは何の魚かわからないので、
魚の種類が分かるように、ヒレを盛りつけた皿と一緒に刺しして出したからなんだそうです。
『「食」の文化誌』という本によると、魚や貝を切って美しく盛り付けるという調理法は室町時代以降だそうで、
それ以前は膾(なます)という調理法だったそうです。
「羹(あつもの)に懲りて膾を吹く」いうことわざにある膾です。
膾については長くなるので、いつか機会があれば紹介します。
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